石川に赴任してから、早8か月。
若手職員有志グループに加入したこともあり、比較的、課外活動に積極的に取り組んできたように思います。
今回は、これまでの取組を振り返って、考えたことについてまとめます。
・限られた時間の中で、形を残すこと
今年度、若手職員有志で始めたいしかわオフサイトミーティング。この取組も「横展開×スピード」に分類されることと思います。ちなみに、こちらは、今年開山1300年記念を迎える、白山の白山比咩神社を巡るツアーを企画したときの一枚。
私が石川県でプロジェクトを実施するに当たり、
条件として考えていたのは、限られた時間の中で、形を残すこと。
形を残すことにこだわったのは、自分及び協力者のモチベーションの維持のためです。
そこで考えた戦略が、「横展開×スピード」です。
①横展開
SIMちば2030参加。その面白さに衝撃を受けました。
横展開とはすなわち、「他の地域で実施され、評価を受けている取組を、自分の地域で実践すること」です。
メリットとしては、大きく以下の3点。
ⅰ短期間で一定程度の質が担保される
少なくとも1つのお手本が既にあるというのは非常に大きいです。その取組の要点を掴み、自分たちの目的に照らして、改善を加えていく作業は当然必要とはなりますが、短期間で一定程度の質が担保されます。
ⅱ人を巻き込むのが、比較的簡単
全く新しい取組の場合、何か信頼のおける部分(例えば、~大学の研究室発案等)がないと、普通、良い反応は返ってきません。一方、既存の取組の場合、実績があるので、思わず参加してみたくなる確率は高いです。SIM2030の場合、全国各地で開催され、参加人数も多く、評判も良いことから、面白そうと言ってくださる方にすぐ出会えたような気がします。
ⅲ他の地域の取組とネットワークがあるため、意見交換によって、質の向上が見込める
SIM2030の場合、開発者、熊本県庁の和田さんという方を中心にネットワークが生まれており、お互い意見交換が可能です。自分たちだけで考えるより、何倍も効率が良いです。集合知とでもいいましょうか。私の場合は、千葉の上原さんと何度もやりとりを重ねました。
留意点としては、「表面上だけの横展開」をしないこと。
その取組の要点は何なのか、自分たちの地域でも応用できるのか、十二分な検討が必要だと思います。
②スピード
SIMいしかわ2030は、10回のミーティング、3ヶ月で完成。話し合いの場でダラダラと議論しても意味がないので、議題を絞り、事前に考えてきてもらった上で、お互いの考えを持ち寄る形を取りました。なかなかハードワークだったかもしれません(笑)
同じ取組でも、一番目にやるか二番目にやるかで話題性に大きく差が出ます。
スピードはとっても重要な要素だと思います。
SIMいしかわ2030も、北陸初を狙って作成にあたりました。
(能登町で今夏実施されるメディアキャンプもおそらく北陸初!)
・人との繋がり
「横展開×スピード」を実施する上で必要なのは、良いアイデアを真っ先に盗むこと。
そこで、大事なのが自己努力に加えて、人とのつながりです。
1人の場合、情報処理に、物理的な限界があります。一番の情報取得は実際に体験することですが、1人だと身体がいくつあっても足りません。また、人には好き嫌いがあるので、情報の偏りがあります。集合知の威力は凄まじいです。
そういう意味では、SNSは、他人の興味あることがタイムラインで表示されるので、非常に便利です。少しでも興味が湧いたなら、その人に直接伺うように心掛けています。
このような地味な努力の積み重ねが成功の鍵のような気もしていて、「良いアイデアが落ちていないだろうか」と常に努力していらっしゃる方のところで、面白い取組が多いような気がします。
・0から1を生み出すことの難しさ
大学4年時没頭した、「免許合宿×インターン」も組み合わせです。
全く新しい取組を発案することは、本当に難しいです。エベレスト級です。
世の中の大半の新しい取組は、「既存の取組の組み合わせ」が多いようにも思います。
しかしながら、最適な組み合わせを発案することも中々手ごわいです。富士山級です。
そこで、その一歩手前として、まずは、
「横展開×スピード」を意識してみてはいかがでしょうか。
きっと視野が開けてくることと思います。