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薩摩の國から

地域づくりを中心に様々なテーマについてまとめていきます。

心に残る名言~「魔法のラーメン発明物語」 安藤百福~

魔法のラーメン発明物語―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)

安藤百福著「魔法のラーメン発明物語」読了。

心に残る名言が散りばめられた書籍でした。

 食足世平

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心に残ったキーワードの1つ目が、「食足世平(食足りて世は平らか)」

食が足りてこそ人は心安らかになり、食が足りないと争いが足りない。食の仕事は「聖職」であり、それに携わる人は、平和の使者である。

この言葉は、戦争という極限的な体験を通して、人間にとって最も大事なものは「」であるという考えから生まれたようです。

 終戦から一年余りを過ぎても街にはうつろな目をした飢餓状態の人があふれ、なくなったばかりの餓死者が水端にうずくまっていることもあった。

 「やはり食が大事なんだ」と思った。「衣食住というが、食がなければ衣も住も、芸術も文化もあったものではない」。

 戦後の復興にまず何をすればよいか。結論は明らかだった。私は三十六歳になっていたが、この時、全ての仕事をなげうって「」に転向する決意を決めた。後に、私の造語だか「食足世平」を日清食品の企業理念に掲げたのは、この時の体験から来ている。

人間は、極限状態になったときこそ、真理が見えるものなのではないかと思った次第でした。

振り返ると、私の人生は波乱の連続だった。両親の顔も知らず、独立独歩で生きてきた。数々の事業に手を染めたが、まさに七転び八起き、浮き沈みの大きい人生だった。成功の喜びに浸る間もなく、何度も失意の底に突き落とされた。しかし、そうした苦しい経験が、いざという時に常識を超える力を発揮させてくれた。

名誉ある撤退

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2つ目のキーワードは、「名誉ある撤退」 

経営は進むより退く方が難しい。撤退の時を逃したら、泥沼でもがくことになる。幸い私は創業社長だった。自分の責任で決断できた。多数の意見を聞いて決断を先延ばししていたら、本業の即席めんまで危うくしていたかもしれない。

きっかけは、日清食品が手がけた「カップライス」。

 政治家・官僚・メディア・流通筋から絶賛され、当時の日清食品の資本金の約二倍、ほぼ年間利益に相当する三十億円を投じたものの、コスト高や既存の給食業者との競合があり、実用化に至らなかったのである。

 筆者は、カップライスの人気が実体のない砂上の楼閣であることに気付き、幾晩も眠れぬ夜を過ごした後、三十億円を捨てても仕方がないという気持ちになり、撤退を覚悟したのである。

自己否定出来るか否かという点は、大事だなと常々思っています。

創造力と執念

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将来を見据えた安藤さんのお言葉。

日本の行く末を考えるうえで、ヒントになりますね。

 ここ数年、日本は経済政策としてベンチャーを奨励している。資源を持たない日本は、知恵を結集して新しい産業を興し、世界に貢献していくのが理想だろう。日本経済が苦境から脱出するために、いまこそベンチャーを育成して新たな雇用機会を創出する必要がある。

 私は自宅の裏庭の研究小屋でチキンラーメンを完成させた。元をただせば、小さなベンチャーから出発した。チキンラーメンという一粒の種が、四十三年間にわたる関係者の努力の結果、世界で一年間に四百六十三億食も生産される大きな産業に成長した。

 決して自画自賛をしているわけではない。私が強調したいのは、資金や設備がなくても研究開発はできる、ということである。どんなに時代が変わろうと、IT全盛になっても、開発者にとって一番大切なのは創造力である。それをやり遂げる執念である。私は、若い開発者にそう言い続けてきた。