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薩摩の國から

地域づくりを中心に様々なテーマについてまとめていきます。

厄介者の「ズリ」山が宝の山に? 〜夕張〜

北海道夕張市

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北海道夕張市に行ってきました。
いたるところにみられる、植物の生えていない真っ黒な山「ズリ山」の背景と展望について調べてみました。

・ズリ山とは
通称「ズリ山」とは、石炭を掘った捨石を積んだ山のことです。
夕張には、いたるところに見られます。
九州などの炭鉱跡地では「ボタ山」と呼ばれていました。

・これまでの使い道
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60メートルほどの山頂から市内の街並みを一望することができるという役割のみでした。
その上、自然発火の危険や土砂崩れの危険性もあり、厄介者扱いされてきました。

・これからの使い道
?資源
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選炭技術が発達していない頃の古いズリ山には、多くの石炭が含まれています。
地上に露出しているため、掘り出す必要もありません、

?ニーズ
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製紙会社、発電会社など大きな火力を使う企業は、熱を上げ過ぎないよう、海外からズリに近い、安価な石炭を買っています。

そこで、海外炭の代わりに、夕張のズリを買ってもらうことにしたのです。

?実施体制
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夕張市では、申請のあった業者にズリの採取を許可しており、20年間3000万円ほどの収入を見込んでいます。

また、採取業者にはズリを採った跡地に植物を植え、緑化することを依頼しています。

現在、採取が行われているのは社交という地区のズリ山でありますが、

その隣の高松地区には社交のそれとは比べ物にならないくらいの大きなズリ山があります。

約30%良質の石炭で、毎年3万トンの石炭を50年採りつづけても、まだ残ると言われるほどの量らしいです。

?展望
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現在、ズリ山売却のスキーム作りを業者と共に行っている最中であり、

具現化されれば、

新たに大きな収入源になり、雇用が生まれ、定住人口の増加も期待でき、土砂崩れや火事の危険性を減らし、緑化も進む

という1石5鳥の効果が生まれるのとのことでした。

新たな収入源、危険性低下、緑化という非の打ちどころのないプラス点がある一方で、

雇用定住人口に関しては、数十年後ズリが枯渇してしまった際、どのように対応するべきかという長期的視野も踏まえて、適正な規模で拡大していくべきなのかなと思いました。




参考資料:「鈴木直道「夕張再生市長」