薩摩の國から

地域づくりを中心に様々なテーマについてまとめていきます。

上野公園

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街歩きが大好きな先輩に上野公園を案内していただきました。
上野を歩きたい!となぜ思ったのかといいますと

農学部の授業にて

・江戸時代、徳川家光江戸城の鬼門を封じるために、上野に東叡山寛永寺が建てられたということ

以来、芝の増上寺と並び権勢を誇ったということ

戊辰戦争で焼け野原となってしまったこと

・蘭医ボードウィンの働きによって、上野公園が日本初の公園に指定されたこと

という歴史的背景は学んだものの、全然訪れたことがなかったんですね。

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(2003/10/22)
森 まゆみ

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また、現在ちょうど読んでいる森まゆみさんの「東京遺産」にも上野奏楽堂、上野駅不忍池にまつわる物語が描かれていて歩きたくなったからという理由もあります。

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今回は、水観音堂不忍池周辺を歩いてみました。

・上野公園は東京における京都テーマパーク

鬼門の方角に存在する東叡山寛永寺は、京都の町を守る比叡山延暦寺を模して建てられました。
また、不忍池琵琶湖に見立て、竹生島に見立てて弁天島を築き、そこに弁財天を勧請しました。
才芸、知恵の神として信者が多く、谷中七福神の1つでもありますね。
最初は舟で参詣人が渡っていたそうですが、のちに橋が建設されました。

水観音堂も名前の通り、京都東山の清水寺に模されています。
以前は、清水観音堂から不忍池を一望することが出来たらしいのですが、現在は前の通りに桜が植えられたため、見えなくなっているとのことでした。なんとも残念ですね。

やはり東京(江戸)というのは、京都に比べて都としての歴史が浅いため、京都への憧れが強く、京都の都としての正統性のようなものを持ちたいという気持ちがあったのかもしれませんね。

不忍池に計画されていた地下駐車場?!
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不忍池の地下駐車場を建設する計画がかつてあったということは衝撃的でした。

不忍池は、新規に掘られた池ではなく、江戸湾の奥入江であったものが徐々に退水して残ったものです。

不忍池は、都心初の鳥獣保護区に指定された矢先、池全体を掘り下げ、池をコンクリートのたらいにして、その下に地下三階、乗用車2000台、大型バス62台分の駐車場を総工費200億円、工期8か月で作るという計画が浮上したのです。

推進派の理由としては以下のようなものがあります。
・地元の商店主の危機感
巨大都市東京は戦後西へ西へと伸び、都庁も新宿へ移り、東の繁華街である上の・浅草の沈滞は地元の商店主の危機感をつのらせていました。
上野が沈むのは、若い人が来ないからだ、若者や家族連れは車が好きだ、駐車場さえ作れば彼らは上野へ来る。
というような奇妙な三段論法で、駐車場建設は商店街の悲願となってしまったのです。
そして不忍池地下は、土地買収や地上に住む人々との権利調整をしなくてすむ、もっとも安上りの場所だったのですね。

・違法駐車、大気汚染の防止
JR,京成、営団地下鉄、さらに幹線道路と首都高速を抱えながら、上野には公共駐車場が圧倒的に足りない。
そのため違法な路上駐車が多く、大気汚染も悪化し、危険でもある。
これに対応する駐車スペースは不忍池地下以外に考えられないという考えでした。

しかし、利用調査を行ったところ、
山下の京成や駅斜面の駐車場でも日曜祭日はほぼ満杯ですが平日はガラガラとのこと。
路上駐車しているのは荷物運搬などの短期駐車の商用車が多く、これらがいちいち駐車場に入れて荷物を手で運び出すとは思えないとのことでした。

推進派が美術館や動物園に来る親子連れのために駐車場が必要といっているのと実態はかけ離れていました。

一方、反対派の理由は以下のようなものになります。

・野生のカモやカワウら動物の営巣地を破壊する。
・工事により池の自然環境を攪乱し、植生を破壊する。
・コンクリートのタライとすることにより、地下水の水道を切る。湧水があるとすれば、それも破壊してしまう。
不忍池周辺は住民の避難場所に指定されているのに地下に巨大なガソリンタンクを抱えて、地震などの際の二次災害が心配される。

懐かしい原風景として上野公園を残したいという人々の運動も加わり、結局地下駐車場は作られずにすみました。

地下駐車場が仮に作られていたら今頃上野公園はどうなっていたのだろうと考えるとぞっとしますね。

・伊勢ろく 〜親子丼の美味しい店〜
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そのあとは、メインイベント(笑)の伊勢ろくに食べに行きました。
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ここの親子丼がとにかく美味しい。

とても楽しいひと時でした。